幾度も、幾度も、携帯電話が鳴動する。着信を報せて寄越す。
繰り返す電話もメールも、その大半は君からで。
僕は訳も無く罪悪感に苛まれる。
気付かないフリをしていた。
連絡を寄越すのは、いつも君からで。僕は君の誘いを待ってるだけ。
別に何か理由があった訳じゃない。
日々の忙しさに追われ、君が後回しになっていた。
君なら分かってくれるだろうと、勝手に思い込んでいた。
だから、君から連絡が途絶えた時も、心配はしなかった。
僕はただ待っていた。君が再び連絡を寄越すのを。
そして思った通り、君からの電話。
けれど今回は、いつもと内容が違っていた。
貴方にとって、私って何?
私に会えなくても。私の声が聞けなくても。連絡が取れなくても。
貴方はそれで、平気なの?
最初は穏やかに。やがて徐々に語調が荒くなって。
けれど、君の言葉は余りにも哀しげで。反論も釈明も出来ず、僕は黙り込む。
何も答えない僕を、どう思ったのか。
一方的に、君は僕に別れを告げた。
あれから、どれ位の時が過ぎたのか。
君は今、何をしているのだろう?
君の傍には、誰が居るのだろう?
今更の様に思い知らされる。
自分が君を、どれ程必要としていたのか。
離れて一層、募る想い。
過去を引き摺って。割り切れない想いに戸惑って。
遣り切れなさに唇を噛む。
何が間違っていたのだろう?
何処でボタンを掛け違えたのだろう?
あんなに、好きだったのに…。