勝手連ヤマト


第140話



西暦2199年。なぜか正解のヤマトクルー。

声「最大成果の為に犠牲を厭わぬ冷徹な精神こそ、この『コスモクリーナーD』にふさわしい。持って行き給え。説明書も同梱されておる」
古代「……?? (-_-;)
真田「もしや…貴方がこの星の王なのですか」
声「いかにも。私は、イスカンダルのスターリン」
古代「ぐぶっ」
アナライザー「残念!『スターシャ』ハハズレデシタカ〜斬リイッ!! (T-T)
真田「…その王直々に我々の応対をなさると言うのは、まさか…」
スターリン「他の者は全員私が粛正した。そのコスモクリーナーで。だからもう使う機会もない」
古代「ヲイ…さては『clean』って『粛正』か?」
⇒続く



2004-12-15 01:19
 



第140話続



真田「では、コスモクリーナーの機能とは」
スターリン「どんな遠距離にいる人間でも、隔壁に籠もっている者でも、確実に消し去る事ができる。入力した座標を中心に、最大半径1光年程度まで。その名に恥じぬ素晴らしいシステムだ」
古代「ばかな…」
スターリン「元々、対ガミラス用の最終防衛兵器として作らせた物だが…どの道、イスカンダルは私の代で終わりになった」
古代「そんなもので、地球をどう救えるんだ」
スターリン「地球人がほとんど皆、遊星爆弾とやらで怠け者と化してしまった。無産階級とは、即ち重荷だ。だから効率の良い処分方法を欲していた…のではないのか?」



2004-12-15 01:43
 



141話



西暦2200年。出発から84日、既に帰り道のヤマト。

加藤「せい!」
山本「ハッ!」
加藤「せい!」
山本「ハッ!」
雪「古代くーん、いつまでも塞ぎ込んでないで餅つき入ったら?」
古代「うるせえ!お前達こそ何浮かれてんだ。やっと手に入れたコスモクリーナーは、あんな役立たずだ。地球はもうお終いだぜ」
沖田「古代よ…過ぎた事を悔やむより、今出来る事を考えるのだ。それが若さと言うものだ」
古代「任務の責任者はあんただろが!それで、出来る事ってのは餅つき大会か!」
沖田「新年だからな。羽つきか福笑いでもいいが」
古代「知らんわ!!」



2005-01-22 15:54
 



第142話



西暦2200年。たるんでるヤマト。

相原「この辺は星間物質が濃いめだな。島さん、もしかしたら岩片とか流れて来るかも知れないから、気を付けて下さいね」
島「もう、でかいの5〜6個かわしてるよ。レーダーは充分効いてるから心配いら…」

ガン!!

相原「わ!艦底に何か当たりましたよ!?大丈夫じゃないじゃないですか!」
太田「いや、衝突なら前から衝撃が来るはずだ。今のは後ろ斜め下ぐらいから…」
雪「みんな!艦底に何か張りついてるわ!」
ヤマトの艦底に、直径がヤマトの全長に近い巨大な円盤が張りついているのが、艦橋からも見えた。



2005-04-03 22:48
 



第143話



西暦2200年。小判鮫され中のヤマト。

南部「あの型は…ガミラスの艦隊指揮艦じゃないのか?」
徳川「UFOかと思ったぞい」
真田「UFOですよ」
島「もう追撃されたのか?いや、さては最初からこの宙域に、岩片の陰に隠れて…」
相原「通信です!!」
通信「ガガッ……ヤマトの諸君、お会いできて光栄だ…私はガミラス帝国、バラン方面軍司令長官、ドメル…」
沖田「ヤマト艦長、沖田十三じゃ」
ドメル「以前諸君らがここを通った時には、もっと賑やかだったのだが…故あって我が艦隊には、もはや本艦だけしか存在しない。その本艦に武装はない。しかし」
⇒続く



2005-04-03&10nbsp;23:10
 



第143話続



沖田「何をするつもりだね?」
ドメル「このまま本艦のエンジンを暴走させれば、貴艦いかに頑強といえど粉微塵であろう。すでに制御棒は全解放、安全装置は強制解除した…限界圧力まで、あと数十分という所だろう」
沖田「今更そのような事をしても、何の足しにもならんぞ」
アナライザー「確カニ、折角テニイレタコスモクリーナーハ役立タズデシタシ、我々ガ地球ニ帰還シヨウトシマイト、何モ変ワリマセン。ダカラ見逃シテクダサイィ ヾ(TшT)
太田「身も蓋もないな」
ドメル「これはガミラス軍人としての面子の問題でね。諸君の偉業には心より敬意を表する…堂々と、今度は黄泉の国へと旅立ち給え…以上」



2005-04-03 23:38
 



第144話



西暦2200年。腹に爆弾抱えたヤマト。

真田「奴は巨大な鉤爪の様な物で艦底両舷に食い込んでいる。悪い事に機関部の真下だ。粉微塵になるのは本当だろう」
南部「参ったな。ヤマトには下を撃てる武器はないぞ」
島「下部バーニアを噴かして吹き飛ばせないかな…?」
加藤「ブラックタイガーなら回り込んで攻撃できるぜ。『ジオンの赤い彗星、日本の黄色い猿』と並び称された俺様に任せな」
太田「称されてないよ、ソレ」
雪「みんな、頭を冷やして。時限爆弾が爆発するまで待つか、その前に撃って爆発させるかの違いよ。それに艦載機射出口も塞がれてるわ」



2005-04-04 00:16
 



第145話



西暦2200年。万策尽きたかヤマト。

相原「座して死あるのみ、ですか…」
雪「大丈夫。コスモクリーナーを使えばいいのよ。コスモクリーナーでガミラス兵を全滅させてあの艦を乗っ取れば何とかなるわ」
南部「なるほど!それなら…」
古代「だめだ!」
全員振り向く。しばらく発言のなかった古代だ。
古代「地球の誇りにかけて、あんな物は使えない。どうせ俺達が帰還してもしなくても、地球の運命に変わりはない。晩節を汚すだけだ」
島「古代…」
古代「あの鉤爪を爆破するしかない。できるだけ敵艦寄りの部分で。向こうは阻止を図るだろうが、後は白兵戦だ」
⇒続く



2005-05-05 20:06
 



第145話続



雪「ふざけないでよ、偽善者!」
また全員がそちらを向いた。
古代「何だって。この際、自分達が生き残る事が重要だって言うのか!」
雪「コスモクリーナーで殺すのはだめで、銃や爆弾でならいいの!?違うって言うなら、『何もしない』事が一番キレイな死に方のはずでしょ。さ、そこどいて」
古代「それならそれでもいい。とにかく、アレは使わせない」
雪「じゃ、あんただけ今の内に死んどきなさい」
沖田「待て。この艦の命運は私が決める」
全員「……」
沖田「進路このまま。全速前進」
真田「…聞こえたか!全速前進ッ!!」
島「ア、アイサー!!」



2005-05-05 20:22
 



第146話



西暦2200年…。

ガンツ「エンジン圧力、危険限界突破。それと、ヤマトが高速移動を開始したようです」
ドメル「もはや、無駄なあがきだ。諸君は…大ガミラスの最後の誇りを守った英雄である」
古代「走って、どうなるんですか」
沖田「昔から言うだろう。若者は行き詰まったら夕日に向かって走れと」
アナライザー「確カニ、航路ハ現在太陽ニ向イテイマスガ…」
古代「デタラメだ!何もかもデタラメだぁッ!!」
島「艦長、この速度では浮遊物をよけきれません!減…!!」
太田「正面、10m級岩塊!間に合いません!!」

ガァァーン!!!

ガンツ「!?」
ドメル「馬鹿な…何という…」



2005-05-22 23:58
 



第147話



―ヤマトの戦闘は、それが最後だった。
岩塊はヤマトの艦底をかすめ、ドメル艦に直撃した。
ドメル艦は「鉤爪」ごとヤマトから引き剥がされ、一瞬後爆発した時には、既にヤマトからはるか後方にあった。ヤマトは艦底装甲と竜骨の一部を大きく損傷したが、逆にそれだけの被害で済んだ。
応急修理ののち、艦に極力負荷を掛けない慎重な操艦で…それから数か月をかけ、ヤマトは地球圏に帰還した。
真田「地球か…何もかも、皆懐かしい」
相原「こんな艦で生きて還れるとは思わなかったよぅ (ToT) グスン」
古代「だが、何も解決はしなかったな…」



2005-05-23 00:16
 



最終話



地球に着陸したヤマトを出迎えたのは、地球防衛軍長官1人だった。
長官「ご苦労。よく還ってきてくれた…だが少々遅かったようだ」
島「長官こそ『まだ』ご無事でしたか」
雪「諸悪の根源のくせに1人図太いというか、コンチクショウ。」
沖田「出発の時…『少なくとも、1年も経ってしまえばこの任務は無駄に終わるだろう』と聞かされていたが…」
南部「ではやはり、後の人達は既に…」
長官「む?何か誤解があるようだが。遊星爆弾の毒の効果は半年から1年。既に復興は始まりつつある。もう誰も、諸君の成果など待ってはおらんぞ」
全員「……へ?」



2005-05-23 00:39
 



エピローグ



真田「やめろ、古代!コスモクリーナーだけは使ってはいかんと、自分で言ってたじゃないか!!」
古代「ええぃ離せぇー!!不埒な地球人ども、全員粛正じゃあー!!」
雪「許して古代君、あなたを撃ちたくないわ!!けど地球を救うにはこれしか!」
島「待て早まるな雪!艦長、何とかしてくれ!!」
沖田「よし、全員夕日に向かって走るのだ」
アナライザー「ダメダ、コリャ」



―完―



2005-05-23 00:51
 
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