第101話
西暦2199年。久々にミサイル発射のヤマト。
煙突ミサイルはヤマトの頭上で大きく弧を描き、太陽へ向かう彗星の様に、急速に人工天体へ吸い込まれる。人工天体迄は至近距離だ。皆、直ちに爆炎がめくれ上がるものと想像した。が…
真田「………何だ?外したのか」
南部「いえ、命中直前に…ミサイルとの通信が途絶しました」
相原「迎撃された、って事ですか?」
南部「いや…勝手に『消滅』したんだ」
島「ばかな!?ただの故障だろ!?」
沖田「ホレ見よ、イキナリ接近せず探りを入れてから、というワシの作戦で正解だ」
古代「いや、だから無視して先へ… (;-_-)ノ」
2003-05-18 02:16
第102話
西暦2199年。ミサイルは通じなかったヤマト。
沖田「よし、副砲を撃ってみろ」
南部「はい」
ボーン。ヒュルヒュルヒュル…
バボーン。
相原「おっ!?行きましたね」
島「でも信号弾じゃ、当たってもダメージにはならんでしょう」
真田「解った!金属だ…!」
太田「へっ?」
真田「副砲弾には、金属は使っていない。張り子の花火だ。だが、煙突ミサイルは弾体も、信管も、誘導装置も、全部金属だ。恐らくあの電波衛星に金属が近付くと、電磁波か何かでバラバラにされてしまうんだ」
古代「…確かに辻褄は合いますが、根拠は?」
真田「無い」
古代「… (;-_-)」
⇒続く
2003-05-26 01:09
第102話続
真田「科学の進歩の切っ掛けには、常に大胆な仮説があったのだ」
古代「それはそうですが…」
雪「まぁ、確かに電波衛星に近付いて来る金属なんて、敵か電波妨害源でしょうしねぇ」
南部「しかし、それなら何でちゃんとしたハードキル迎撃能力が無い?我々の副砲弾にもっと威力があれば、あの衛星はやられていたぞ?」
島「…なるほど、無人だからだ。何でも見境なしに攻撃するシステムを入れたら、修理や何かの時に味方も近付けないからだ」
太田「あいつに修理目的で近付く…とすると…」
沖田「うむ、宇宙遊泳だ。古代行けッ!」
古代「マジで!?」
2003-05-26 01:26
第103話
西暦2199年。人力で強行偵察のヤマト。
南部「しかし、宇宙服だって金属は使ってるでしょう」
真田「安心しろ。こんな事もあろうかと、金属完全不使用の宇宙服を2着ほど用意してある」
太田「この人は、普段一体どんな事があろうかと考えて生きてるんだろう」
真田「それと、推進用のロケットガンの代わりに石ころを袋に一杯。万一に備え護身用の木刀」
相原「向きを変えたり加減速する時は、その石を反対向きに投げるんですか?」
雪「どうにもスマートさに欠けるわねぇ。子供の喧嘩みたい」
島「しかし、真田さんが木刀持つと異様に迫力あるな (--;」
2003-06-01 00:20
第104話
西暦2199年。なぜか準備のいいヤマト。
真田「と言うわけで古代、準備万端だ」
古代「判りましたよッ!その代わりメタルレス宇宙服開発の責任者として、真田さんも一緒に来て貰いますからね! (;--)σ」
減圧処理は無事に済み、二人は気密扉を開けて外に出た。
ロケットガンも戦闘銃も無く、腰には石の詰まった袋、背中には木刀を装備している。目標の人工天体は目視で確認できているが、通信機も無い。
と、いきなり真田が古代に抱きつき、プラスチックのヘルメット同士を接触させた。
古代「わ!!何すんだホモ親父!?」
真田「バカ、こうしないと声が伝わんだろ!」
2003-06-07 17:44
第105話
西暦2199年。人工天体へ古代と真田を出すヤマト。
つーか、抱き合いながら話すアヤシイ二人。
真田「金属部品が使えんから、通信機無しだ。今のうちに打ち合せをしよう」
古代「じゃあ、減圧室に入る前に言って下さいよ!」
真田「…オホン。まず移動だが、この石を反対側へ投げて反動で進む。効率は悪いが、焦って急加速しようとして石を使い切らんように。無論、最初はヤマトの艦体を蹴って飛び立てばいい。いきなり艦橋に投石するなよ。気持ちは判るが」
古代「真田さん…ご斟酌痛み入りますが、それは無駄話ってモンです (;-_-)」
⇒続く
2003-06-17 01:57
第105話続
真田「それと手信号だ」
古代「あ、それは重要ですね」
真田「グーがストレート、チョキがフォーク、パーがシュート、中指立てたらビーンボール」
古代「それは野球のサインでしょッ! (-゙-メ)」
真田「あれ?…えーと、これが狼、これが兎」
古代「それは影絵ッ!!」
真田「いや違うな。これが1万円ポッキリ、これが本番OK」
古代「一体何の合図なんです、ソレは!?」
真田「うーむ、色々覚えすぎて判らなくなってしまった」
古代「何でもイイです。シンプルな奴で」
真田「じゃあ基本に返ってモールスだ。長く指を立ててるのが長音な。S…O…S…」
古代「時間掛かりすぎますよッ!」
2003-06-17 02:27
第106話
西暦2199年。早くも先行き不安な偵察隊。
古代「もうイイっす!行きましょう!」
艦体を蹴って、二人は宇宙の闇へ飛び込んだ。
秒速数mほどのジワジワした速さで、目指す人工天体が近付いてくる。
そうして10分ほどの退屈な緊張が続き、ミサイルの消滅地点に差し掛かった。
古代「何も異常はないが…大丈夫なんだろうか、この宇宙服…ん?!」
気が付くと、古代のやや後方を飛んでいた真田が、バタバタともがき苦しんでいる。
古代「あれは!何かあったのか!?」
古代は大慌てで前方へ石を連投し、減速して真田と接触した。
古代「真田さんッ!?」
2003-06-28 19:27
第107話
西暦2199年。様子のおかしい真田とスカイラブ古代。
古代「真田さんッ!?」
真田「(口をすぼめて)ハフフ…グ、グン゛ブグブズルツ…」
古代「(-_-;) な、何だか判らん…ってか不気味だ…」
悪戦苦闘の末、古代は真田を抱えながら人工天体表面に接近した。
丁度大きな開口部があり、二人は駐車場のような区画に転がり込んだ。
真田「ハー、もうOKだ。内部までは影響力が無いようだな」
古代「何があったんです」
真田「銀歯が外れて、口の中で大暴れしてた。こんな所に金属があるとは、迂闊だった」
古代「…それだけ?」
真田「それだけ、ってお前」
2003-07-05 14:42
第108話
西暦2199年。人工天体に侵入した古代と真田。
二人はコンクリート様の通路を、とりあえず進んで行った。
通路のそこそこには注意書きのようなものが貼られている。
真田がまた、古代にヘルメットを押しつけた。
真田「翻訳機は持ってきていないが、ガミラス文字だ」
古代「じゃあ、やはりガミラスは銀河系外にも勢力を…?」
真田「2、3枚回収してみるかな。あの捕虜に読ませることもできるし」
古代「通路に貼ってある注意書きなんて、どうせ『非常口』とか『廊下は走るな』とかでしょう」
真田「『ガミラス総統は実はデブ専だ』とか」
古代「あるかいっ!!」
2003-07-14 01:38